宝篋印塔 (ほうきょういんとう)

向かって、左下にあるのが宝篋印塔です。
もともとは、お経を内部に納めるための石塔でした。
それが時が経つうちに、僧などの墓として建立されるようになりました。
どんなものでも、時が経つうちに、墓のように見えてくるのでしょうか。
部屋の中の読み終わって、うず高く積み上げられた雑誌や、
片付けるのを忘れられた空き缶など、どこか物悲しい墓の風情が漂っているものです。
外に出れば、都心に林立する高層ビル群など、
何百年もの間の江戸庶民たちの屍の上に立てられた卒塔婆のようではないでしょうか。

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