天上の箱
みなさんの部屋の棚や押入れの中には中身を取り出した後の空っぽの箱が、
たくさん積み上げられたりしてはいないでしょうか。
ある経済学者の研究によると、世界に存在する箱の総数は
その箱に入るであろう商品の総数を遥かに上回っているそうです。
猫や犬に彼らの体にちょうどいい箱を与えると、いつの間にかすやすやとその中で
眠っている彼らを見つけるのは微笑ましい出来事です。
私は思うのですが、我々生命は生まれる前の世界で1人1人それぞれに
ふさわしい箱とともにあったのです。
箱といってもこの世で見なれたようなものではありません。
もっとふわっとしているのかもしれません。
美しい香りに満ちているのでしょう。
もちろん、じっとなどしていません。
あなたの心に反応して走り回っているでしょう。
そして、たくさんの懐かしいお話を語りかけてくれます。
残念なことにこの世に生まれる時はその大切な箱とお別れしなくてはなりません。
でも、そんな寂しさもいずれ終わりを迎えます。
人生の最後を思い浮かべてください。
あなたはあなたの体の大きさにピッタリの白木の箱の中で安らかに眠っているでしょう。
棺桶は便宜上のものではありません。
死ぬことによって再び出会う懐かしい箱との出会いの、確かな印なのです。

それでは 
メリークリスマス
プレゼントの箱はその人の魂が喜ぶものを選んでください。
それがサンタクロースの本当の願いです。

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