黄色の鞄
記憶というものは、確かに、時とともに薄れてゆくものですが、
大切な思い出だけは忘れることはない、と、我々は安心しています。
残念ながらそうではないのです。
記憶というものは、本当に大切な出来事を忘れてしまっているということを
気付かないように誤魔化すための幻のようなものなのです。
そんなことはない、あなたは確信を込めて反論するでしょう。
では、どうでしょう 試してみてはいかがですか。
あなたは子供の頃、あれほど大切にしていた、あの黄色い鞄を思い出すことができるでしょうか。

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The yellow bags.

Can you remember the yellow bag that you treasured in your childhood?
If you can not remember it, you should ask your parents about it.
Then they will talk about it in tears.

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