男が電球を取り替えている。その下に河童が、

河童


私が電球を取り替えようとしたのではないのです。
河童たちが現れ、私はいつのまにか ここにいて電球を取り替えていたのです。
用意された脚立に上り、
こんな狭い部屋でも天井の方から見下ろすと別世界です。
そんな気持ちも河童たちの思惑どうりだと思うと恐ろしくなります。
何も知らずにやって来た友人は生きた心地がしないだろうと思います。
もうすでに事切れているのかもしれません。
不思議なことに私が最後に思うことは、
相撲がとりたい。
河童たちと相撲がとりたい。
その一念なのです。

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どうにでもなれ