花嫁と足
足だけが見えている光景というものを目にすると、
我々は、その足が繋がる全身を思い描きながら、それを眺めているわけです。
それは、後姿を見ると、その人の顔の面影がなんとなく心に浮かぶようなものです。
感覚というものは全てを後姿として捉えるのではないでしょうか。
それでは、芸術とは何の後姿なのでしょうか。
そして、私が見つめる、あなたという存在は、いったい何の後姿なのでしょうか。

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